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NCプログラム・CNCプログラムとは?違いやコードの種類、CAD/CAM、座標など基礎知識まとめ

■タイトル
NCプログラム・CNCプログラムとは?違いやコードの種類、CAD/CAM、座標など基礎知識まとめ
 
■目次

NCプログラムとは



CNCプログラムとは



NCプログラムとCNCプログラムの違い



プログラミングの方法



CNC・NCコードの種類



Gコード



Mコード



Sコード



CAD/CAMとは



座標軸について



まとめ


 
■本文
 
NC工作機械で加工するためには、NCプログラム、CNCプログラムによって、加工の手順や動作、条件などを細かく設定する必要があります。
 
それでは、NCプログラム、CNCプログラムとはどのようなものなのでしょうか。
 
ここでは、NCプログラム、CNCプログラムの特徴や違い、コードの種類、CAD/CAM、座標など、基礎的な内容をお伝えしていきます。
 
 

NCプログラムとは


『NCプログラム』とは、NC工作機械で使われている加工プログラムのことで、工作機械をどのように動かして工作物を作り出すのか指令するためのものです。
 
工作機械を自動制御して加工を行うためのものですが、自動制御に関しては第二次世界大戦中から取り組まれてきました。
 
研究開発によってコンピューターの進化がみられ、現在ではNCプログラムによる自動制御が可能になりました。
 
NCプログラムのNCとは『Numerical control』の頭文字を取ったもので、数値制御という意味を持っています。
 
コードと呼ばれるデータをNC工作機械に入力して、工作物に対して工具を動かし、切削するための条件、加工に必要な手順、自動工具交換システムでの工具を交換するタイミングなどもすべて、数値情報によって制御することができるのです。
 
NCプログラムを読み込んだNC工作機械は、工作物を加工するための切削条件や加工手順などを読み込むことによって自動運転が可能になります。
 
加工の精度はとても高く、しかも複数軸を同時に制御するようなことも可能であるため、かなり複雑な加工物を必要としていても質の高い加工が短時間で可能になります。
 
 

CNCプログラムとは


『CNCプログラム』とは、CNC工作機械において加工内容や加工条件を決定するためのデータのことで、このプログラムに沿って加工作業が行われていきます。
 
CNCプログラムのCNCとは『Computerized Numerically Controlled』の頭文字を取った略称でありますが、コンピューターを活用して数値通りに工作機械を制御して加工を進める特徴を持っています。
 
NC工作機械ではNCプログラムによって数値制御で加工していますが、現在においてはコンピューターが搭載されているCNC工作機械の普及が進んでおり、加工方法においても主流となっています。
 
CNCプログラムにおいては、主にCNCプログラミングソフトウェアを活用することによって、簡単にコードを生成できるのが特徴となっています。
 
 

NCプログラムとCNCプログラムの違い


NCプログラムとCNCプログラムは、上記でもお伝えした通り、制御装置の違いによって区別されています。
 
NCプログラムが開発された1940年代当時のものは、とても単純な電子回路が用いられていました。
 
それが、1970年代ごろからコンピューターを活用したCNCプログラムが登場し、その後の研究開発によって、現在では複雑な形状の加工も可能となりました。
 
ただ、明確にNCプログラムとCNCプログラムを厳格に区別しているのではなく、CNCのことをNCと呼ぶケースが多くなっています。
 
 

プログラミングの方法


NC工作機械において自動加工を可能にするためにはプログラミングが必要になり、コードと呼ばれるデータを装置に入力しなければなりません。
 
プログラミングの方法として、
 
● マニュアルプログラミング
● 自動プログラミング
 
の2種類があります。
 
『マニュアルプログラミング』とは、コンピューターやAIなどを用いることなく、図面などから加工内容を精査し、座標や移動量を計算してコードを人手によって記入する方法です。
 
加工工程や使用する工具などを決定し、さらに工具の回転数や送り速度などといった加工条件、工具経路に必要となる座標や移動量を計算してNCプログラミングを行うのです。
 
『自動プログラミング方式』とは、ソフトウェアを活用して、自動的にプログラミングを行う方法です。
 
形状が複雑である3次元加工など、高度な計算が必要なケースでは不可欠であり、CAD/CAMなどといったソフトウェアが多く利用されています。
 
CADで作成した画面を、CAMによって入力データに自動で変換し、プログラミングを行うという方法になります。
 
CADを活用する場合には、すでに存在する図面データを取り込むことも可能ですので、とてもスムーズにプログラミングが可能となっています。
 
 

CNC・NCコードの種類


● Gコード
● Mコード
● Sコード
 
CNC・NCコードはさまざまな種類がありますが、その中でも代表的なコードをご紹介しましょう。
 

Gコード


『Gコード』とは、準備機能とも呼ばれるもので、加工工程や加工条件を設定するプログラミングにおけるコードの一つです。
 
『G02』や『G28』などとアルファベットのGと数字によって示されており、数字の組み合わせによって動作パターンが決められているのが特徴です。
 
一般的には『G00』から『G99』までが存在し、それぞれに異なった座標の設定や主軸の動きなどの制御が可能ですが、工作機械のメーカーや機種によって仕様が違う場合もあります。
 

Mコード


『Mコード』は補助機能とも呼ばれているもので、主軸以外の補助装置をサポートするためのプログラミングのコードになります。
 
Gコードと同じように『M+数字2桁』で表記されており、加工時の主軸の回転、工具の交換、チャックの開閉など、加工動作の補助に対する指令であるのが特徴です。
 

Sコード


『Sコード』とは、主軸の回転速度を指定する機能であり、GコードやMコードと同様に数字によって示されていますが、数字は2桁から4桁となっています。
 
数字の2桁から4桁は速度の単位となっており、1分間の回転数を指定でき、さらにM03(正回転)、M04(逆回転)を指定します。
 
 

CAD/CAMとは


NCプログラムでの自動プログラミング方式を活用する際や、CNCプログラムを作成する際には、専用のソフトウェアを活用して、自動的にプログラムを生成していきます。
 
その際に活用されるソフトウェアに『CAD/CAM』と呼ばれるものがあります。
 
『CAD(キャド)』とは、コンピューター支援設計を意味する『Computer Aided Design』の頭文字を取ったもので、図面や設計データを作成するのに用いられます。
 
かつてはドラフターと呼ばれる製図台を用いて設計データを手描きで作成していましたが、現在では製図が簡単にでき、修正ができるCADが活用されています。
 
複雑な形状である3次元加工などが必要になる金属加工の現場においては、仕上がりの確認が容易である『3次元CAD』を活用するケースが多くみられます。
 
『CAM(キャム)』とは、コンピューター支援製造を意味する『Computer Aided Manufacturing』の頭文字を取ったもので、CADで作成したデータを入力するためのプログラムに変換するソフトウェアのことを指しています。
 
CADで作成したデータは、あくまで図面や設計データなので、そのままでは加工を進めることができません。
 
そのため、作成したデータをもとにして、どのように加工していくのか、どの工具を活用するのか、決めていくのがCAMの役目なのです。
 
現在では、加工シミュレーション機能が搭載されているものもあり、複雑な加工が必要でも高精度な品質を維持することができます。
 
CADとCAMはどちらも備わっているソフトウェアが一般的で、『CAD/CAM』と呼ばれています。
 

座標軸について


NCプログラムでの数値情報は座標のことを指しており、NC工作機械のすべての動作については、座標に基づいて指令することになります。
 
NCプログラムを作成する際には、座標軸を決定する必要があり、原点をどこにするのかがとても重要になります。
 
座標軸は原点の位置と共にX軸、Y軸、Z軸で表されます。
 
原点の位置とはプログラムの基準点のことであり、左右の横方向がX軸、奥行き方向がY軸、上下の高さ方向がZ軸となります。
 
原点の位置は通常、加工端面と主軸の中心が交わる点であり、加工時に『X軸=0.0、Y軸=0.0、Z軸=0.0』という座標で設定されます。
 
X軸は切削工具の刃先から主軸の中心まで、Z軸は機械の基準となる機械原点から加工端面までを設定します。
 
 

まとめ


NC工作機械で使われているNCプログラム、CNCプログラムといった加工プログラムについて詳しくご紹介しました。
 
NC工作機械の自動加工にはプログラミングが必要になりますが、現在ではコンピューターを活用して制御できるものが増え、CAD/CAMを活用して自動的にプログラムを生成することも可能になりました。
 
NCプログラム、CNCプログラムの知識を深めることによって、より効率的に、精度の高い加工が実現できるようになるのです。